
2010年、5月8日。女性の正体に当惑しつつも、クロエとレイチェルは町中を駆け回る。彼女達が血眼になって求めるは、人か、答えか、それとも…

“白いドレスの女”。謎の女性… “セラ”。
レイチェルの父親 “ジェームズ” は
昨日、人里離れた “自然公園” で
“セラ” という名前の見慣れない女性と
密会している様子を
愛娘とその友人に目撃されていた。
詰問された彼は ついに重い口を開く。
“彼女はレイチェルの母親である”、と。

クロエとふたりで
禁断の扉を開ける決意をかためる
レイチェル。
自身の出生の秘密が
白日の下に晒される。

“セラ” は…かつて
クロエ達が暮らすこの田舎町、
“アルカディア•ベイ” の住人だった。
容姿端麗で天真爛漫。
それはまさに今のレイチェルのように
若かりし頃の “セラ” は
誰もが見惚れる素敵な女学生だった。
当時のジェームズは “セラ” と出会い…
非の打ち所がない
素晴らしい青春時代を謳歌、
ふたりはやがて婚約を交わす。
しかし “セラ” はあまりに奔放すぎた。
80年代に流行した
ヒッピー文化•ドラッグ流行に
彼女もまた傾倒し、
次第に一人娘として授かった
最愛のレイチェルの世話も
怠る様になり、
挙句売人などの危険な連中をも
頻繁に家に招き入れるように
なったらしい。
娘の身の危険…
そしてサラの健康状態の悪化。
当時の様々な要素を検討した結果
ジェームズは “セラ” との離婚を決意。
レイチェルの親権を剥奪し、
裁判によって薬物反応のある人間は
レイチェルに近付いてはならないという
判決を受け、現在に至るという。

事実を知り、
激しく消耗するレイチェル。
朧気(おぼろげ)な 足取りで
2階の自室へと消えていく。
ついさっきまでの談笑ムードが
一転して地獄絵図に。。
[ ´ ཫ `]
アンバー家は…
外見はみんなから羨ましがられる
絵に描いたような家族なのに、
中身はからっぽのハリボテだった。
古時計の時間を刻む音だけが
静かに響き渡る広いリビング。
長い沈黙ののち、
ジェームズはクロエに語りかける。

すべてはレイチェルのため。
生みの親である “セラ” を遠ざけたのは
彼女が危険だから…と、ジェームズ。
理屈としてはわかるけどねぇ。
ここまで聞いてると…なにかまるで
悪い部分はすべて彼女にある、とでも
言いたげですなぁ。
僕の考えすぎ? うーん。

“とは?” じゃね〜よ(笑)✧ [‧̣̥̇ ಠᗨಠ]و ̑̑

伏し目がちになるジェームズ。
むむむ。
やっぱりなんか…僕はジェームズを
イマイチ好きになれないぞ。。
正しすぎるヤツってのはなーんか、ね。
要はかわいい一人娘のレイチェルを
独り占めしたいだけ…
ってコトなんじゃない?
僕の考えすぎ?? うーむ。

“本当のお母さん” …、少なくとも
レイチェルの生みの親ではなかった
“ローズ” おばさん 。
面と向かってジェームズが
レイチェルに真実を話して。。
彼女はいま どんな気持ちなんだろう。
デバガメはよそう。
とりあえずレイチェルの元に
行かなくちゃ。
••• “ガチャッ” 。


ひとり部屋で横たわるレイチェル。
まずはどうにかして
彼女の気分を和ませないと。
このままじゃ…
クチも開いてくれそうにないぞ。
さーて、どうしようか?クロエ。
なにか良いアイデアは…。
⁽⁽◞[Ŏ ᴗ̵̍Ŏ =͟͟͞͞ Ŏ ᴗ̵̍Ŏ]◟⁾⁾
Σ[ •̵̑ ε •̵̑ ]{!〕


相当きてるな。コリャ。

その泪はウソじゃない。そうでしょう?
⋆* ⁑⋆* [๑•﹏•]⋆* ⁑⋆*
さっきまでの…、
舞台が終わって
ものすごく楽しそうだったレイチェルが
霞んでいくみたい。
クロエとはちがうけれど…彼女は
自身の境遇を精一杯、彼女なりに
なんとか解釈しようとしていたんだね。
それを誰かが笑っていいハズがない。
クロエはただ
レイチェルの話に耳を傾け、
彼女のそばに寄り添った。

その一言が未来を変える。
あなたなら…どちらを選ぶ☻?

売人の “フランク” が “セラ” のコトを
知ってた。
彼にきけば何かわかるかもしれない。
えっへん、
このクロエにどーんと任されよ!
╭[ ・ㅂ・]و ̑̑ ✧

╭[ ・ㅂ・]و ̑̑ ✧✧

Σ[‧̣̥̇ಠwಠ ]و ̑̑ ✧✧✧ イヤ質問多いな(笑)!
ふふ。今夜のレイチェルは
やたらと しおらしい。
なんかお互い…やっと本音で
話せた気がするよ。

そうか。
クロエの見た夢は…他でもない
クロエ自身が見たがっていた夢。
クロエの中にある、綺麗なお父さん像。
実際とても優しかったお父さんだとは
きいているけれど…それでも。
お父さんのコトにしても
親友だった “マックス” って子の
コトにしても、
“思い出” だけを頼りに
生きていこうとしていたなんて…
本当にどれだけ寂しかっただろうと
思うよ。

“ガラッ” 。

翌朝。
“廃品置き場” で見た
パパの夢からヒントを得た
“プラネタリウム作戦” が功を奏し…
なんとかレイチェルの元気を取り戻せた
クロエはアンバー邸から
一旦自室にもどってきた。
(([ง’ω’]و=͟͟͞͞ ง’ω’]ڡ≡
“セラ” のコトもあるし、
昨日約束した
“ドリュー=ノース” の一件も合わせて
とりあえず “フランク” に電話だね✧
“ピッ”
“ポッ”
“パッ”
“プルルルルルルル•••”

昨日
“ドリュー=ノース” とやりあってた
“デイモン=メリック” にくらべれば
全然柔和そうに見える
“フランク” だけど…
クロエのいうとおり、
ココは慎重に。 [‧̣̥̇ •̅_•̅ ]{•••〕
下手な嘘をついて彼を刺激するのも
悪手だろうし…
まずは一旦
昨日の “金” のハナシを通してから
正直に
“セラ” のコトを切り出してみよう。
(([‧̣̥̇ง•̀ω•́]و=͟͟͞͞ ง•̀ω•́]ڡ≡{•••!!〕✧

なんとかハナシはまとまった。
ꉂ[‧̣̥̇๑•᷅ 3 •๑]=3 ✧

長い一日になりそうな予感がする。
流石に良い加減、
ちょっとここらで “マッタリ” したい。
✧[ ಠwಠ]{•••〕
ふふふ。。わかってるぜ? クロエ。
キミが “何” を欲しているかなんて
手に取るようにね。
そうだよなァ。
昨夜は “キメて” なかったもんなァ。
こんなときは…!まずは勿論……!!!
“風呂” だよな✧

Σ [ •̵̑ ε •̵̑ ]{!〕
おっと。
昨日の “一服盛り事件” で…当事者の
“ビクトリア=チェイス” から
メールが✧
やあチェイス君、
昨夜はよく眠れたかね☻?

ꉂ[‧̣̥̇ ≖ˇᗨˇ≖]))
たいがいな性格だなー “ビクトリア” 。
これクロエみたいな
チャキチャキ娘だから牽制できるけど
内気な学生が
彼女の標的にされちゃったときは…
ちょっと怖いコトに
なりそうな気もするね。。
まあ退学しちゃったし
もうクロエには関係ないっちゃ
ないんだけど、さ☻。

(笑)。 [ ´ཫ`]✧

[ ☉_☉]{!〕

⁄[⁄ ⁄•⁄∀⁄•⁄ ⁄]⁄{•••!!!〕
シャワワー✧ふぅー。洗われるぜぇ。。
°˖✧◝[⁰▿⁰]◜✧˖°

ヘアカラーで ちょっぴり変身!
“青” はクロエの好きな色である。
[ ━☞´◔‿ゝ◔`]━☞✧
お次は…。

お着替えターイム。 °˖✧◝[⁰▿⁰]◜✧˖°
クルマを修理して、
“セラ” を探して、
レイチェルに合わせて…。
やるコトがたくさんだもの☻✧
勝負服で挑まなければね!
“人生は、選択の連続だ” 。
今日の気分は…☻

“ちょっとマジすぎ?”

“カジュアルめすぎ?”

“!!? コレだ!”

服はキマったすぎ✧ [ ー`дー´] キリッ
レイチェルにも
のちほど “廃品置き場” に集合! と
連絡して…、よし。
あとは下(1階) の “ガレージ” から
昔お父さんが使ってた “工具箱” を
調達してっと…。
“笑い声” ?誰かと誰かが…楽しそうに
台所で話してる。

⋆*⋆*⋆* [๑-﹏-]⋆*⋆*⋆*
“なんであんなヤツと” …って
そんなふうに思ってたけど、、
母ちゃんは母ちゃんで
デイビッドが必要なんだな。
僕が、クロエが
それを毎回台無しにしちゃってる。
たまには良い子でいるか✧
“工具箱” を取りに来ただけなんだし、
息止めて何食わぬ顔で
パパッとすませちゃおう。
=͟͟͞͞[ ‘ω’ =͟͟͞͞[ ‘ω’ =͟͟͞͞]=✧
なーに、そんな一瞬じゃあ
いくらデイビッドでも
人の神経をザワつかせるようなコトは
言えまい✧

Σ[ ꐦಠ益ಠ]ザワッ•••!!! がるるるる。

Σ[‧̣̥̇ ´Д`]=3 えぇ〜•••!!?

今日は少し冷静になってみるか☻。

[ •̅_•̅ ]{•••〕

[ ꐦಠ益ಠ]イラッ•••!!!
イ
ヤ
だ
ね
✧

“バタンッ” !
¤◟[ `⌂ོ´ ]◞¤ ハア~!?
相談に乗る!?
“オレならお前のチカラになれる”
だあ!!!???
そーゆう上から目線なところが
大嫌いなんだよ、デイビッド!!!!

案の定 “ガレージ” の中には
デイビッドの私物だらけ。
ココを私室にでもする気かよ。。
まったく…!!
敷居もプライベートも
ドカドカ土足で上がってくるなよな!
[ ꐦಠ益ಠ]و ̑̑ ✧
もういい!行く!

ふたたび “廃品置き場” に到着。
✧⊂[‘ω’⊂ ])) ≡3
さっそく説明書を読みながら…
昨日みつけたクルマを修理してみよう!
(※ そこそこガチで修理します✧)

たりない部品は…事故、
隣にある “お父さんの車” から
分けてもらって、と。

さーて…!どうだ…!!!? ꉂ[ •ڡ•‧̣̥̇]
“ガチャッ” 。

“キュルルルルルルルル•••”

“ガオンッ”!
Σ[✪∀✪]{!!!〕

╭[ ◎∀◎]و ̑̑ ✧ うっわああああああ!
✧ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ•̫͡•ʕ•̫͡•ʕ•̫͡•ʔ✧
クルマの修理、完了!!!
やったねクロエ★ 為せば成る!だね!
ꉂ [>ᗨ<]b

へへ、ちょっぴり得意げ☻✧
“別荘” で手の油を落としていたら
遠くから聞き覚えのある声が。
良いタイミングじゃん★
おはよう、レイチェル♫

役者は揃った。あとは
“フランク” の到着を待つだけか。
[‧̣̥̇ •́◡•̀]{•••!!!〕
交渉ゴトは
そんなに得意じゃないけれど…!
コッチには
“ドリュー=ノース” の一件の
お金もあるし、
まあなんとかなるでしょう、多分。

クロエは表情が豊富である(笑)✧

ꉂ [>ᗨ<]b
さすがクロエの友達!
よくぞ僕のTシャツネタに
気付いてくれたね♫ [ㅅ´³`]✧
Σ[๑°ㅁ°๑]{!〕
“いるのか?クロエ”
今度は外から男の声が。
きたか “フランク”…!
いこう、レイチェル!

★ デイモン=メリック

金稼ぎのためには手段を選ばない
非常に暴力的で短気なギャングのボス。
最近はスポーツ推薦のかかっていた
アメリカンフットボールの学生の足を折り、
選手生命を絶たせた。
(((([;゚Д゚]))))))) {!〕
で… “デイモン=メリック” !
ど、どういうコトさ、フランク。
なんでコイツがいるの??
₍₍ [°Д°`‧̣̥̇ ≡ ‧̣̥̇´°д°] ₎₎ アワワワ•••!!

たしかに “ドリュー=ノース” の金は…!
もともとデイモンのものだって話は
フランクから聞いてたけど…。

“ったく、やってらんねーよ” [ •᷄w•᷅ ]=3
そんな心の声が聞こえてきそうな
クロエの表情に
デイモンの眉が反応する。

Σ[‧̣̥̇๑°ㅁ°๑ ]{!〕
“ガシッ” 。
ギロリと睨みをきかせて
クロエの腕を掴むデイモン。
Σ[‧̣̥̇ʘ‿ʘ ]{!〕こ…怖い。

“ズザザザザッ” !!!
Σ[‧̣̥̇ Д ]ﻌﻌﻌﻌ⊙ ⊙{!!!!!!!?!〕

れ…!レイチェルが…!?
デイモンを突き飛ばした。。。(笑)
いきなりの不意打ちだったからか
思いのほか景気良く吹っ飛ぶデイモン。
こ…!これは……、
[‧̣̥̇ σ゚ロ゚]σ ガタガタ•••!!

[‧̣̥̇✪∀✪]و ̑̑ ✧
こらえたぁぁぁぁぁあ!!
デイモン選手!ここは堪えました。
一触即発の状況。
自由すぎるぜ、レイチェル(苦笑)。

思いのほかの神対応✧ (?)
しかし、デイモンが横にいたのでは
本題に入ろうにも始末が悪い。
できればフランクに
“セラ” の居場所についての
聞き込みをしたかったクロエだけど…
なんとか慎重に、
上手いコト話を持って行って
必要最小限の情報入手だけは
かろうじて達成できないものか…!

[‧̣̥̇✕⁔✕]{இ〕 ダメか…!!
仕方ない。ココは一旦引き返して…!
後日、フランクが機嫌のいい時に
またそれとなく話を切り出せば
あるいはまだチャンスもあるかも…。

Σ[‧̣̥̇ ☉ᗨ☉]{!〕
レイチェル! そ、その顔は…!
さっき
デイモンを突き飛ばした時とおなじ…!!!
お…おじょうさま…(笑)!!?

Σ [ ‧̣̥̇ ´Д`] アァ~

! ナイフ•••!!!?
Σ[‧̣̥̇ಠ▃ಠ] アワワワ•••!!
まずい、露骨に空気が変わった。
……。
そうか!
“ジェイムズ=アンバー”、
“レイチェル=アンバー” の
父親は検事。
デイモンみたいな “フダ付き” は
ジェイムズに対して
きっと恨み辛みがあって、、
こ、これはちょっと
マジでヤバそうな感じになってきた。
退くのも兵法の一、だ。
うまくスキをみて
そっと逃げるんだ…! [‧̣̥̇ ≖ˇoˇ≖]ノ
レイチェル、クロエ!

Σ[‧̣̥̇ ☉ᗨ☉]{!〕 “その顔” は…(笑)

あっちゃー•••••• (遠い目) 。。。。✧
₍₍\[´ω` ]/₎₎ ₍₍\[ ´]/₎₎ ₍₍\[ ´ω`]/₎₎~♪

デイモンがマジになってしまった。。
さながら
西部劇の決闘のような画角である。
Σ[ノ=゚ロ゚]ノ ⌒┫:・’.::
ええい! こうなりゃ ヤケだ!
レイチェルの角材が火をふくぜ!!!
チ
ェ
ス
ト
オ
オ
オ
オ
オ
ぉ
ぉ
ぉ
ぉ
ぉ
ぉ
ぉ
ぉ
お
!
!

[‧̣̥̇ ☉ Д ☉]{!!!!!!!!!!〕

レイチェルはデイモンに
刺されてしまった。
クルマをす飛ばし
大至急 “町外れの病院” に
向かうクロエ。
なんてこった•••!!!

あのとき…僕がこうしていれば、
僕があんなコトをしなければ。
でなきゃ別の言い方をして…
うまくいってさえいれば。
今はもう
ただ待つコトしかできない。
時間が巻き戻せて、
もしも過去を
やり直すコトができたのならば…
どんなにかいいだろうって思うよ。
ごめん、レイチェル。ごめん、クロエ。

数時間後、
レイチェルの父親ジェームズが
クロエに歩み寄る。

•••よかった•••!

下手に隠しても何にもならない。
すべては…僕らの意思決定でしたコト。
ぜんぶ話すよ、ジェームズ。

…………。

“さすがに懲りてくれた” …?
その言い回しだけは
なにか少し引っかかるけれど、、
とにかく起こったコトはそれがすべて。
レイチェルがこんなコトになって…
本当にすいませんでした、ジェームズ。
m[‧̣̥̇ _]m ))

Σ [‧̣̥̇ >_•́ ]∧{•••?〕
…あれ???
マジに怒鳴られるのを
覚悟していたのに
なぜか妙に冷静なジェームズ。
たしかに…僕らは
レイチェルを想って、
レイチェルのために、
レイチェルの願った通りの
行動をとった。
それは事実なんだけど
愛娘を
危険な目に遭わせた張本人を前にして
人としてそう簡単に
割り切れるものだろうか。
彼が法を扱う “検事” だから?
でも、そんな…。
うーん。 [๑•᷅ε •๑‧̣̥̇]

Σ[ ☉_☉]{!〕ギョッ
あ…! あの二人は!!!?
2日前の “自然公園” でレイチェルと
“ワイン泥棒” を働いた時の…(笑)!

クロエー(苦笑)✧
ま、そうゆうコトにしておこう☻))

消防士サンたちの話を立ち聞き。
2日前に発生した “謎の山火事” は
いくら消化活動を施しても
まったくおさまる気配がなかったのに、
今さっき
急にピタリと止まったのだそうだ。
レイチェルが倒れた時間とほぼ同時に
あの火災も…?
まさか彼女は本当に “魔女” …?
ꉂ[ ‧̣̥̇꒪ᴗ꒪]ノシ
まさか、ね。
そんなコトより病院の廊下で
“ステフ” を発見。
きけば
昨夜デイモンに襲われて負傷した
“ドリュー=ノース” も…
この病院に搬送されたらしい。
まあ小さな町だからね。
せっかくだし、お見舞いに行こう。
“ガチャ” 。

…ドリュー。
[๑ŏ _ ŏ๑]{•••〕
その、”足の具合” は…大丈夫なの?

クロエとおなじくらい、
直情型ではあるけれど…実は
仲間思いだったドリュー。
波長の合うドリューの弟 マイキー に
オープンマインドな演劇科のステフ。
もし学校を退学になっていなかったら、
クロエは
みんなともっと親密になれた未来も
あったかもしれないね。
……。
ありがとう。
みんなバイバイな、もう行くぜ。
外に出ると ドリューとマイキーの
父ちゃんが。
昨日…ドラッグの
利益(うわまえ) 探しのガサ入れ時に
ドリューの部屋にあった写真で
見た人だ。
たしか町を牛耳ろうとしている
プレスコット家の…
“ネイサン=プレスコット” の
父親のせいで
働いていた造船所がなくなっちゃって
今は求職中という
おはなしでしたっけ。
せっかくだし、ご挨拶していこう。

•••!
それで…ドリューとマイキーは…、
手っ取り早く稼げる仕事はないかと
デイモンと “取引” をして…!
そういうコトだったのか。
⋆* ⁑⋆* [๑-﹏-]⋆* ⁑⋆*
許されるコトじゃないとは思うけれど
コレで
彼らの事情と気持ちはわかったよ。
Σ [◎_• ]{!〕
“ピロリーン” 。
携帯に ジェームズから連絡が。
レイチェルの意識が戻ったらしい。
病室に急ごう!

レイチェルの
“もうひとりのお母さん” に
なってしまった “ローズ” おばさん。
心境は複雑だろうな。
“ガチャッ” 。

気が付いて本当に良かった…!
レイチェル、僕も君に謝らなければ
[‧̣̥̇ ・᷄ㅿ・᷅ ]))

驚くほどいつも通りのレイチェル。
デイモンにケンカをふっかけて
交渉を台無しにしたのは…
自分の自暴自棄が問題だったと
彼女はむしろクロエにあやまった。
ジェームズの言った通り
たしかにレイチェルには
ぶっきらぼうな性分が
あるのかもしれないけれど…
レイチェルはレイチェルなりに、
自分の出生と
向き合おうとしていただけ。
今朝の一件で “セラ” のコトや
自分の父親…ジェームズとは
“ケリ” がついたのか?と
たずねるクロエ。
レイチェルは話を続ける。

“アンバー邸の書斎” •••✧
[ ≖ˇェˇ≖]✎)) メモメモ

縫合したばかりの切創。
痛みと麻酔も相俟って
レイチェルは再び眠りについた。
[๑ •̀ – •́]{•••〕
どうしても本当のお母さんに…
“セラ” に会いたいんだね。
“セラ” は薬物中毒者だと
ジェームズは言っていた。
それが証拠に…たしかに “セラ” は
町の売人である
フランクの “キャンピングカー” に
出入りしていた。
彼女を危険視したジェームズに
肩入れするわけじゃないけれど
たしかに “セラ” のまわりには
デイモン=メリックのような輩が
彷徨(うろつ)いているのは事実だ。
[‧̣̥̇ ≖ˇェˇ≖]))
僕としては賛成できない。
“セラ” と会おうとすれば…また
多かれ少なかれ危険な目に遭うのは
必須だろうし、
率直に言って余所の家族の問題に
そこまで首を突っ込むべきではない…
とも考える。
[‧̣̥̇ ≖ˇェˇ≖]{•••〕
世界には、
たくさんの人がいる。
みんなそれぞれの考え方や
価値観なんかがあって生きている。
自分たちの行動…その先にある未来に
責任をもったり、
もたなかったりしながら。
そして
そうやって蓄積された過去が
“子供” を “大人” に変えていく。
その取捨選択はまた…
その人自身の問題で
その人自身の財産だ。
他人の人生に介入すれば
自分を守れなくなる。
でも、
クロエの意志は決まってるようだ。
わかった、
最後までとことん付き合うぜ!クロエ。
行こう!!
“ガチャッ” 。
病室を出ると…、ん?
なんだか何処かで見たような顔が…。

[ ´•௰•`]{!〕

“エリオット” …!
なんか久しぶりじゃん。 [꒪⌓꒪]

“なに” 持ってんだい☻? それ(笑)✧

エリオットは
ドリューのお見舞いに来たんだね。
昨日 “謎の不審者” が校内に侵入、
生徒が暴行を受けたというニュースは
学校中を駆け巡り…
みんなその話で持ちきりらしい。
現警備スタッフの “スキップ” が
一身上の都合で
近いうちに離職するという話もあり
学校警備員の補填•強化も
あるかもしれない、だってさ。
そっちはそっちで
色々大変だねぇ✧ [ ˊ̱ᴗˋ̱ ]))

[‧̣̥̇꒪⌓꒪ ]{•••?〕
み、 “味方” …??
まるで “レイチェルはクロエの敵”
みたいな言い方だな…。
昨日も思ったけれど エリオット、
紳士を装いたい風ではあるものの
ただのシャイにしちゃあ…
キミ 距離の詰め方が少し “変” だぞ。
ぶっちゃけクロエと
エッチでもしたいのかい?
それとも格好をつけたいだけ?
要は なにがいいたいのさ。

“男のヤキモチ” ほど
見苦しいモノはないね。
理屈としては完全
典型的な “DVやろう” のソレでは
あるけど…
いまはレイチェルの容体もあるし、
エリオットに説教しているヒマはない。
なによりクロエに託されたこの事案は
友達のクチから…
クロエのクチから話すには
あまりにも
レイチェルのパーソナルな部分に
関わりすぎている。
面目ないけど
テキト〜に流して、
はやく “アンバー邸の書斎” に
向かおう。 [ ・ὢ・ ]✧

••• “スイ〜ッ” 。

“アンバー邸の書斎” に
到着したクロエ。
早速レイチェルから聞いた暗証番号を
入力して…ッと✧
[ ‧̣̥̇ ´◔‿ゝ◔`]━☞))
“ピッ”
“ピッ”
“ピッ”
“ピッ”
“カチッ”!
••• “ガチャッ” 。

現在
入口の警備用端末は “グリーン”。
もういちどドアを閉めると “レッド” 。
再度パスワードの入力が
必要になるみたい。
窓には警報アラーム装置も敷設され、
なにかあれば
すぐ警察が駆けつける仕組みになって
いるようだ。
窓やドアの鍵自体は
一般家庭のモノとおなじみたいだから
いざとなれば強行突破もできそうでは
あるけれど…。
検事局の証拠や書類なんかも
保管されてるっぽいとはいえ…
すごいな、やたらと厳重だね。

もしココでヘマをやらかしたら…
間違いなく “退学” なんて
甘い処分じゃあ済まされない。
今度こそ慎重にいこう。
[‧̣̥̇ ≖ˇェˇ≖]))✧

なにか怪しいトコロは…

この町で起こっている事件の資料かな?

Σ[=_=]{!〕

カギのかかった引き出しの中には…
“手紙の山”
“小切手帳”
“携帯電話” が。
む? この差出人は…

“手紙の山” はすべて
“セラ” がレイチェルに宛てて
書いたものだった。
その中身は
今、自分がドラッグを断つリハビリを
受けているというコト。
清らかな体に戻れたら…もういちど
レイチェルに会いたいという旨が
徒然と。
そうか、だから彼女は
白無垢を纏ってこの町に…!
でもレイチェルは
手紙の存在を知らない。
“小切手帳” の方は…ここ最近の
数年間のモノ。なんと
“セラ” は受け取りを拒否している。
ジェームズが
レイチェルに話したコトとは…微妙に
事実が異なっている。
…となると、この “携帯電話” は…?

なんてコトだ…!
ジェームズは “ある人物” と共謀して
“セラ” を絶対
レイチェルに合わせまいと…影で
なにかしらの策略を練っていた。
クロエはさらに
書斎から “札束” を発見する。
携帯電話を開き、
直近のメールを確認すると…

なんと “セラ” は
すでに “共謀犯” に捕らえられていた。
ジェームズは “セラ” を
再びドラッグ中毒者にしてしまおうと
たくらんでいるようだ。
たしかに…ふたたび彼女から
薬物反応が検出されてしまえば、
裁判所命令で “セラ” は法的に
娘に会えなくなってしまう。
“薬物中毒者” の相手が “検事” じゃあ
法廷で訴えたところで
いくらでも証拠は操作できる。
立場を傘に着て…こんな汚い手段を。。
なんて父親だ、
“デイビッド” がマシに思えてくるぜ。
|||||||||| [。 。 ] ||||||||||
とりあえずジェームズになりすまし
メールで時間稼ぎを試みるクロエ。
このままじゃマズイ…!
残念ながら
“チンピラ娘” が “検事” でも
結果は同じだろう、
警察に通報したところで
問題は解決しそうにない。
“共謀犯” のコトは内々に処理され
世間的には…ただ “セラ” が
元薬物中毒者が結局誘惑に勝てずに
薬物中毒者に戻っただけ、として
処分されてしまう。
くそ…!
はやく “セラ” の元に急がないと!
ε=ε=ε=ε=ε=ε=┌[; ̄◇ ̄]┘

Σ[‧̣̥̇ Д ]ﻌﻌﻌﻌ⊙ ⊙ {!!!!!!?〕

“エリオット” …!? マジか(苦笑)!(((([;゚Д゚])))))))

“札束” を奪い取り、
なおも クロエに詰問するエリオット!
“バサッ” !

か…勘弁してくれ…(苦笑)✧
_[꒪ཀ꒪ ◞ ∠]_

説明って言われても…! [‧̣̥̇ ꒦ິ⌑꒦ີ ]∧))
なんとゆうか…事態は割と深刻で、
とにかく急がないと
一人の女性の身が危なくて。
好きな女子にかまってもらえずに
モヤモヤしている気持ちは
すごくよくわかるけれど…!
エリオット、今はキミの駄々に
付き合ってる時間はないんだよ。
お願いだからそこを通してくれ。

ダメだ…!?
会話が成り立たない、
完全に “キレ” ちゃってるよ。。
₍₍ [°Д°`‧̣̥̇ ≡ ‧̣̥̇´°д°] ₎₎ アワアワ•••!!

いくらなんでも
あまりに一辺倒すぎる。。
[‧̣̥̇ ಠ mಠ] =3{•••!!!〕
だんだんハラが立ってきたぞ…?
ただ、ココは冷静に、冷静に、
うまく彼に近づいて

“ガッッタァン” !
Σ[‧̣̥̇ Д ]ﻌﻌﻌﻌ⊙ ⊙
つきとばされた。。。。。
˞͛[ꂧ᷆⺫ꂧ᷇]˞͛
[‧̣̥̇ ꐦಠ益ಠ]و ̑̑ ✧
きっさまぁぁぁぁあ…!!!!
いくらなんでも、
もう許さんぞエリオット!

書斎の入口もロックがかけられた…!
強行突破しようにも、
これじゃあ警察沙汰は必至…!
しかしクロエは状況を逆手に取る!
エリオットには見えない背中越しから
ジェームズと “共謀犯” が
連絡用に使っていた携帯電話で
警察に電話をかけた!

一刻も早くこの状況から抜け出すには
コレしかない…。
特技の
“バック•トーク” を駆使しながら
エリオットの会話を通じて、
なんとか助けを呼ぼう!

は、早く…
おまわりさぁぁぁん…!! [ ꈨຶ ˙̫̮ ꈨຶ ]✧
Σ[ ꈨຶ ˙̫̮ ꈨຶ ]{!〕 はっ。
“ウウ〜ッ”!
“パトカーのサイレンの音” が!

アディダス! じゃなかった、
アディオス!
エリオット!! ٩[´ω`*]و✧

“共謀犯” の指定した
人目につかない待ち合わせ場所へ…
クルマを飛ばすクロエ。
Σ [◎_• ]{!?〕
“キキーッ” !
うわっ。。。
“山火事” があった辺りで一旦停止。
変わり果てた景色に
愕然とするクロエ。

[‧̣̥̇ ≖ˇェˇ≖]{•••!!!〕


••• “うん” 。


“ガオンッ” !
••• “キキーッ” !

“ガチャッ”!
“セラ” の元へ到着!
ココは…
2日前クロエがはじめてレイチェルと
会った場所、
ライブを楽しんだ “廃工場” だ。
火災の影響で
すっかり焼けただれてしまっている。
ただでさえボロッちかったのに、
こりゃもう1年も待たずに
取り壊し決定だな。
この場所に… “セラ” が…?

途中 “フランク” の車を発見。
ドアを叩いても反応はない。
今朝のデイモン=メリックとの騒動で
まさか、彼も…?
くそっ。 とにかく今は先を急ごう。
“ギイイイイイ〜•••”
“ガチャン” 。

行く先で待っているのは
“セラ” だけじゃない。
“共謀犯” もいるんだった。
この状況じゃ、いくらなんでも
身を守るものが必要か…?
₍₍ [°Д°`‧̣̥̇ ≡ ‧̣̥̇´°д°] ₎₎
[‧̣̥̇ ☉_☉]{!〕
そうだ、思い出した!
たしか
どこかの柱に… “ナイフ” が
刺さってたハズ。
使わないに越したことはないけれど…!

覚悟を決め、工場の奥へと進むクロエ。
Σ [‧̣̥̇☉ Д ☉]{!!〕

なんてこった…!!!
“共謀犯” はすでに
“セラ” へドラッグを…!!!!
くそ、
それ以上 打たせてたまるか!

以外!
やっぱり•••犯人は
おまえだったか!!!?
全然気付かなかったぜ✧!!!!!!
Σ [。´✷ฺЗ✷ฺ]・;゙.

★ セラ=ギアハート

レイチェル=アンバーの “生みの母親” 。
若かりし頃にドラッグに傾倒し
身も心も蝕まれていたが…
もう一度娘に会うため改心し、
長い治療を終わらせてクロエたちの住む町
“アルカディア•ベイ” にやってきた。
まってろ!セラ!今助け…
“バキッ!! “
“ドカドカッ!”
“ズンッ!!!”
〔!!!}_[꒪ཀ꒪ ◞ ∠]_
“共謀犯” の冷徹な猛攻が
クロエを襲う!
ダウンするクロエ!!!
卒倒寸前だ。

₍₍ [°Д°`‧̣̥̇ ≡ ‧̣̥̇´°д°] ₎₎
ぜ…絶体絶命のピンチ!!!!!
このままじゃあクロエも…
死 …
!!?
₍₍ [°Д°`‧̣̥̇ ≡ ‧̣̥̇´°д°] ₎₎{!〕
“クロエぇぇ!”
Σ[‧̣̥̇ ☉_☉]{!〕 この “声” は…!
“フランク” !!!!!!!!?✧✧✧
Σ[‧̣̥̇ ᗨ ]ﻌﻌﻌﻌ⊙ ⊙✧ 生きとったんか我

••• “ドサッ” •••!!!
深手は負っていたものの
辛くも身動きの取れた
フランク=バワーズの助太刀もあって…
クロエは事なきを得た。
気絶から回復した彼女の前には
念願の探し他人 “セラ” が、
しずかに
クロエの目覚めを待っていた。

: _[꒪ཀ꒪ ◞ ∠]_ :
……………………………………うっ。

Σ[‧̣̥̇꒪⌓꒪]{!〕 … “セラ” …!!!!!



クロエは続ける、自分の言葉で。




一度はドラッグに手を染め、
それでも もう一度
レイチェルに会いたい一心で
足を洗い…。
一体どうして
“手を洗う” とか
“足を染める” とは言わないんだろう。
悪事を働くために
“手を染めた” のだから、その手がまた
元どおり綺麗になるといった具合の
表現をつかえば筋が通るというのに。
でも多分ダメか、格好悪いから。
“手を洗う” じゃ…
まるで風邪の予防でもしてるみたいだ。
でなければすごくキレイ好きみたいだ。
そんなことはともかく
セラはクロエの元から去った。

彼女自身が言っていたように
セラのリハビリが
どれほど辛い時間だったのかは
僕らにはわからない。
はるばる会いに来た娘への思いを
断念せざるを得ないと判断した
その自罰意識の片鱗から
想像するより他はない。
けれど
友達のためを想って、頑張れる少女。
そんなクロエだからこそ セラは
今回の顛末(てんまつ) を…
その “真実” を
すべてクロエに託したんだね。

“まだ” …なにも知らない
ジェームズとレイチェル。
ジェームズは
すべてが上手くおさまったと
思っている。
クロエとレイチェルを気遣いながら
彼は病室を後にする。

•••さあ、決断の時だ。
僕は•••レイチェルへ

“伝える” 。
“真実を伝える” 。
君にすべて話すよ。レイチェル。

こうして…、
新たな友人を巡る
クロエのたたかいは終わった。

ある者は…友を喪くして町を去り、

ある者は…友を偲んだ。

壊れゆく “楔(くさび)” を、

新たに産声を上げた “縁(えにし)” が…
そして

あらたな “情(じょう)” が
覆い隠していく。

それはまるで
押し寄せては消える細波の様に

町は変化を、連鎖を続けていく。

…このまま…

ずっとこのまま。
この “つながり” を…いつまでも

環境なんて関係ない。
身分も境遇も関係ない。
誰の命令でもない。
気持ちを通わせようと
精一杯の言葉を交わし
理解しあって
傷つきあいながら
自分自身のチカラとココロで
手に入れた…
それは、 “努力と勝利の友情” だから。
だから今度こそ
いつまでも
いつまでも “親友” と•••
一緒に居れると思っていた。

“あの日” までは。

おしまい。